お悩み別漢方

体の中から冷え性対策

  • 女性の悩み

「手足が冷たくて眠れない」

「暖房のきいた部屋にいるのだけれど、自分だけ冷えて寒い」

「冷えるせいか、夜中にトイレに起きるようになった…」

「お風呂で温まっても、お風呂から出るとあっという間に冷めてしまう」

 

冬になるとこんな「冷え」の悩みが増えてきます。

冷え性でない人に言わせると、

 

「ただの冷えでしょ!」

「運動不足じゃない」

…なかなか「冷え」のつらさを分かってもらえないんですよね。

 

中医学には「未病(みびょう)」という考え方があります。

まだ、病気とは言えないけれど、なんとなく体がだるかったり、食欲がなかったり、といった小さな不調を感じている状態のことを言います。

そのままにしておくと、後々病気になってしまうため、「未病」の状態で治すことが重要になってきます。

「冷え症」も「未病」の症状の一つです。

TVや雑誌などでもよく取り上げられ、ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、冷え性を放っておくと体内の臓器の働きが低下し、頭痛、肩こり、疲労、腰痛、関節痛、生理痛などのほか、
胃腸障害、不眠症、生理不順、不妊まで引き起こすこともあるのです

 

どうして冷え性になるの?

「気血不足」が一番に挙げられます。

体を温めるためには「血」を体に巡らせなくてはなりません。

でも、「血」が不足していたり、「血」を巡らす「気」が不足していたりすると、体に十分な血が巡らず「冷え」てしまうのです。

女性は生理があるので、血不足になりやすいです。

これも女性に冷え性が多い1つの原因ですね。

 

「胃腸虚弱」も原因として挙げられます。

胃腸は「血」を作る元となる栄養を吸収するところ、「気」も栄養が取れなくては作られません。

「寒さやストレスによる血行不良」や「体を温めるエネルギーが足りない陽気不足」なども原因として挙げられます。

自分はどうして冷えるのか見極め、正しく対処していくことが大切ですね。

 

タイプ別の対処法は次回お話します

今回は暮らしの中でできる対処法をご紹介します。

 

1.入浴

シャワーで済ますのはダメ。

必ずお湯につかり、体をしっかり温めましょう。

脱衣所も暖かくして、温かい空気も一緒に着るつもりで。

夜足が冷たくて眠れないときには足だけ温める「足湯」もおすすめです。

 

2.服装

まず温かい部屋で温かい空気ごと着るとよいです。

服も暖かくしておくと着やすいですね。

また、保温効果のあるものを着たり、何枚か重ね着して空気の層を作るのもよいです。ただ、たくさん着すぎて体を動かすのが大変になってしまうのも逆効果です。

首筋などはあまり開けない方が良いでしょう。

体を締めつけない、ゆったりとした服装がおすすめです。

 

3.食事

冷たい食べ物、飲物は控えましょう。

冷蔵庫から出したばかりのジュースや牛乳をそのままのむと、胃腸を冷やしてしまいます。

温かいスープやみそ汁がおすすめです。

野菜も生のものより、温野菜をとるように。

 

4.運動

適度な運動は大切です。

寒いからと体を動かすのがつらいかもしれませんが、なるべく体を動かすようにしましょう。

日中の暖かい時に太陽の陽気を浴びて元気になりましょう。

年末年始、体調に気をつけてお過ごしください。

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この記事の執筆者

新海薬局

薬剤師 丹沢 仁美
Hitomi Tanzawa

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