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無排卵月経

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「生理があれば大丈夫」と思っていませんか?

「無排卵月経」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

生理はきているが、排卵が起こらない状態のことです。

 

卵巣で卵子はある程度まで発育します。(卵子の発育はあるので、子宮内膜は増殖)

しかし、排卵にいたるほど成熟しないので卵胞はそのまま小さくなってしまいます。

すると女性ホルモンのひとつであるエストロゲンが急速に減少し、子宮内膜がはがれおちて「月経」となるのです。

近年この「無排卵月経」が増えており、しかも自分が無排卵なことに気づいていない人も多いです。

「なかなか妊娠しない」と産婦人科を受診して「無排卵です」と言われて気付く人がほとんどです。

 

原因は?

・無理なダイエット

・精神的な緊張、強いストレス

・急激な環境や気候の変化

・過労

・不規則な生活

・喫煙

 

などが挙げられます。

 

そのほか、

脳下垂体の腫瘍、

高プロラクチン血症、

多嚢胞性卵巣症候群、

なども、無排卵をひきおこします。

 

無排卵月経の特徴

月経量が少なく、月経周期が長い…少量の出血がダラダラと8日以上続きます。

場合によっては、無月経や不正出血もあります

 

生理痛が少ない

月経周期が不規則

…生理周期が長くなったり短くなったりと不規則です

 

基礎体温表が2層に分かれない

…低温期と高温期の差があまり見られません。

 

無排卵月経の治療

「カウフマン療法」

人口的にホルモンバランスを整え、生理がくるようにし、規則的な月経周期、排卵周期が作られるのを目指します。

卵巣から分泌されるエストロゲンやプロゲステロンを、内服または注射で補います。

 

「排卵誘発剤」

良く使われるのが「クロミッド」です。

排卵の誘発に関わる最初の部分(視床下部)に作用することで、無排卵状態を改善させる薬です。

 

漢方では?

卵子が発育しないのは、卵子が育つための「血」が不足しているからと考えます。

血を補う「当帰」が含まれた漢方薬がよく使われます。

同時に、生殖能力の源である「腎」が弱っていると考え、「腎」を補う漢方も併用していきます。

また、排卵が起きやすいように、排卵を起こす力となる気血の流れを整える漢方も加えていきます。

その他、各自の体質や症状に合わせて様々な漢方を組み合わせていきます。

 

生活習慣改善

忘れてはならないのが「生活習慣改善」です。

規則正しい生活、バランスの取れた食事が基本です。

原因とされるもので、自分に当てはまるものがあったら、まずはそこから改善していきましょう。

 

妊娠しやすい身体作りの為に、漢方を活用してみませんか。

ぜひご相談ください。

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この記事の執筆者

新海薬局

薬剤師 丹沢 仁美
Hitomi Tanzawa

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