PMS、生理前のイライラに効果的な漢方
- 女性の悩み
いつ頃から月経前症候群のことを、PMSと簡略化して言われるようになったのでしょうか?
PMSとは、月経前症候群の略。
以下のような身体・精神症状が、生理前5日間で1つ以上存在し、生理後4日以内に症状がなくなるものを指します。
1.身体症状
- 乳房の張り・痛み
- 腹部膨満感
- 関節・筋肉痛
- 体重増加
- 手足のむくみ
2.精神症状
- 気分の落ち込み
- 怒りの爆発
- イライラ
- 不安
- 混乱
- 社会からの引きこもり
漢方では
月経前症候群とは、漢方の考え方によると、肝気鬱血、つまりストレスが主な原因と言われています。
7~8年前のことです。不安感が強く、仕事も出来ないと20代女性に相談されました。
私:「今生理前でしょ?生理前はストレスが溜まりやすいです。イライラや不安感以外にも、急に吹き出物が増えたりしませんか。頭痛やお腹が張って苦しいことはありませんか。それもこれもストレスが原因です。ストレスを受けにくくする漢方薬を飲んでみたらどうですか?」
と肝気鬱血症状を確認しながら問診しました。
すると「先生は、私の症状をこんなに言い当てて、占い師さんですか?」と驚かれましたので、自分自身得意になっていたのを覚えています。
この頃は確かPMSという言葉がなく、一般に月経前症候群も今ほど知られていなかったように感じます。
ところが2~3年前
若い女性に、「PMSでイライラして頭痛もあるけれど、何か良く効く漢方薬ある?」っていきなり言われたときは「PMSって?」と思わず聞き返してしまいました。
その当時PMSという簡略名が、世間ではこんなに使われていることを初めて知った衝撃の瞬間でした。
最近は、何人もの若い女性に「私はPMSです」と言われ漢方相談することが多くなりました。
肝鬱症状を確認しても、以前のように占い師さんに思われないのが、ちょっと寂しい今日この頃です。
さて、薬局に相談に来るPMSの患者さんは、頭痛・腹痛・皮膚の荒れ・むくみをまず訴えますが、さらに色々伺っていくと、生理前はかなりイライラしている方が多いようです。
本人にイライラしないか尋ねても、「しません」との答えが多いのですが、問診中、貧乏ゆすりや、ソワソワ落ち着きがない場合には、イライラありと判断します。
当店での症例
生理前のイライラで漢方薬を服用し改善した実例を紹介します。
1. 45歳女性
生理前になるとイライラし、感情のアップダウンがひどく、高ぶって眠れないうえ涙が出てくる。場合によっては泣き叫ぶ。家族もオロオロし、全員が睡眠不足なので何とかしたい。
→毎日服用する漢方薬と、高温期になったら服用する漢方薬と2種類飲んでいただきました。服用後しばらくイライラはありましたが、泣き叫ぶことはすぐになくなりました。
2. 28歳女性
生理前になると、体重が2~3Kg増えます。イライラして過食気味だから?
→標準よりやや痩せ型です。太るのはむくみによるものと判断し、漢方薬を飲んでいただきました。その後体重の変動は1kg程度となりました。
今回症例を含め4名の例を書きましたが、服用した漢方薬は全員違います。
生理前は、ホルモンの分泌が急激に変化し、自律神経のバランスが乱れるため、イライラを感じることは半数程度の女性にあると言われます。
生理により日常生活に大きな影響を受ける方は貴女だけではありません。是非ご相談ください。貴女の体質や症状にあった漢方をお選びいたします。
新海薬局
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