お悩み別漢方

牡丹と芍薬

  • 女性の悩み

お客さんが牡丹の花を持ってきてくれました。

店頭に飾ってあります

もう牡丹の花が咲く時期なのですね。

 

牡丹と言って思い出すのが、「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」という、美人の姿や立ち居振る舞いを形容する言葉。

小さいころは「こんな美人になれたらな」と思ったことがあったのですが、現実は…?

さて、このことわざ、元々は生薬の使い方を例えた言葉だったそうです。

 

「立てば芍薬」…気が立つっている、イライラしている人のこと

⇒ 芍薬の根(白芍、赤芍)で改善

芍薬は「当帰芍薬散」「芍薬甘草湯」など女性に使う漢方薬に多く配合されていますね。

 

「座れば牡丹」…坐ってばかりいるような人のこと

瘀血(オケツ)(血液が滞った状態)が原因

⇒ 牡丹皮(牡丹の根の皮の部分)で改善

鎮痛、鎮静、?血の薬としてよく用いられます。

 

「歩く姿は百合の花」…百合のようになよなよと歩く姿=ふらついた歩き方。

精神的に不安定な状態の人のこと

⇒ 百合の球根で改善

生薬として加工されたものはビャクゴウと言う名で呼ばれます。

苦みのない種類のものは「ユリ根」としてお正月などに食べられますね。

もともとの意味を聞くと、びっくりしますよね。

 

さて、世の中には面白いことを考える人がいるそうで、このことわざの別バージョンがいろいろあるようですね。

その中のひとつ。

「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花 婆になればしおれ花」

これを読んだとき、皆で大笑いしました。

漢方で、「しおれ花」になるのを少しでも遅らせ、いつまでも元気でいられるようにしていきたいですね

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この記事の執筆者

新海薬局

薬剤師 丹沢 仁美
Hitomi Tanzawa

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