ほてりと漢方 原因と解決法について
- 皮膚の悩み
「顔がポッポポッポするので、熱を測ってみたが平熱。でもこれから熱が出たらどうしよう?」コロナ禍での不安感も相伴って、この1週間「ほてり」を訴える方が多いのが現状です。また「ほてり」が主訴ではない方にもいくつか質問してみると、自覚はないものの、ほてっている方は意外と多いようです。
こんな症状ありませんか
たとえば「手足がほてって眠れない」「ゴルフから帰ってくると足の裏が暑いので、洗面器に水を張って足をつける」「更年期のホットフラッシュで、顔がほてって汗が出る」「最近、それほど暑くもないのに寝汗をかく」「夕方になると足がほてるので、靴下を履いていられない」等‥
手と足が同時にほてる場合、大半の方は顔ものぼせています。しかし、自分ではほてりやのぼせとは思わずに、ただ、ぼーっとすると感じていたり、めまいと思っていたりする方も多いようです。
原因は何?
「ほてり」の原因は、皮膚炎や日焼けなども含め色々ありますが、今回は、漢方で考えている腎の衰えを原因とするほてりについて話そうと思います。
まず漢方における腎とは、泌尿器・生殖器・内分泌の総称です。即ち腎が衰えるということは、生命力や免疫力、自然治癒力が衰えるということです。一言でいうなら老化現象です。
その老化現象の具体例としては、足腰の疲労感・夜間の尿の回数増や尿漏れも含めた尿の異常・精力減退・歯が悪くなった・脱毛・耳の聞こえが悪くなる・健忘など。これ以外にもまだまだあります。
あなたのタイプは?
老化現象には、手足が①ほてるタイプと②冷えるタイプの2パターンがあります。
ここでややこしいのですが、手だけ又は足だけがほてるという方は、冷えるタイプと考えます。
一方、血や水が不足するとほてりやすくなります。具体的には、頬が赤い・手足がほてる・寝汗をかくなどの症状があります。この先また枝分かれしているので、図にしました。
※図はクリックすると拡大します
当薬局では、この図に基づきお一人お一人に合った漢方薬を推奨しております。
当店での症例
32歳男性
毎日仕事が忙しく、残業続き。以前は7時間睡眠だったが、平日は5時間眠ればよいほう。朝は睡眠不足のせいかぼーっとする。そしてぼーっとしていると鼻血が出る。寝汗もかく。ただ朝に鼻血がでると、顔のほてりがとれすっきりする感じはある。
⇒いくら鼻血が出るとすっきりするといっても、毎日鼻血が出ている状態が良いとは言えません。睡眠時間を出来るだけとるようにしながら、知柏地黄丸を服用していただいたところ、鼻血も寝汗もすぐに改善しました。
今回はほてりの原因の一つである、腎の衰えについて書きましたが、疲れや睡眠不足が続くときは、あらかじめご自分に合った補腎剤を飲んでおくと良いでしょう。体調を整え、自然治癒力を上げ、老化防止にもつながります。
新海薬局
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