お悩み別漢方

スマホと老化(老眼が早くなる、耳が遠くなる・・・)

  • その他の症状

先日東京に行く機会があったのですが、電車の中の光景を見てびっくり

ほとんどの人がスマホを見ているのです

山梨は車で移動がほとんどなので、久しぶりの公共交通機関。

昔(どれくらい前?…)は文庫本を広げていたり、単語帳を見ていたり、新聞を読んでいたりする人がほとんど。

少しの間に時代は移り、紙に書かれた活字から、スマホなどの電子機器に変わっていたのですね。

若い人だけでなく、結構な年齢の人までスマホを使っていました

スマホは便利で自分でも使うのですが、心配になるのはスマホの使い過ぎ。

夜遅くまでLINEなどので友達とやり取りをする、スマホを離せない、着信音が気になる、などの中毒症状に陥っている人が増えているなどという記事もよく見かけます。

先日はスマホを見ていて電車と接触した人がいた、というニュースもありました。

「自転車に乗りながらスマホ、歩きながらスマホなどの、『ながらスマホ』で事故にあったら大変なのでやめましょう」とよく聞きます。

今日は健康面からもスマホを取り上げていきたいと思います。

 

スマホと老眼

一般的な老眼は、加齢によって目の筋肉や水晶体が衰え、近くの物にピントが合いにくくなる状態のことです。

早い人は40歳位からはじまります。平均は45歳位だと言われています。

一方の「スマホ老眼」。

最近、20~30代の若い層が、「手元の文字が見づらい」「近くのものにピントが合わず、視界がぼやける」といった老眼と同様の症状を訴えることが多くなっています。

これはスマホなどの小さい文字を近くで見続けることで、目の筋肉が凝り固まってしまうことが主な原因とされています。

また、スマホの画面から発するブルーライトは、目に悪影響があると指摘されています。

ブルーライトは、紫外線に次いで高いエネルギーをもっています。

そのため刺激性も高く、網膜や黄斑部にダメージをあたえ、網膜疾患や加齢黄斑変性症を引き起こす原因の1つと考えられています。

加齢黄斑変性症はその名の通り、お年寄りによく起こる病気ですが、若い人にもおこりやすくなっているのです。

 

こんな漢方がおすすめ

杞菊地黄丸、滋腎明目湯など

 

スマホと聴力低下

「耳が遠くなった」と、お年寄りが良く言いますね。

これが若年化している?

耳の中の蝸牛という器官の中に、有毛細胞という細胞があります。

音の振動は鼓膜→耳小骨→蝸牛と伝わり、有毛細胞が神経の電気信号に変換しています。

この蝸牛の有毛細胞にある繊毛が、空気の振動を電気信号に変換して脳に伝える役割を果たします。

歳をとるにつれ、繊毛は短くなっていき、有毛細胞は壊れていきます。

しかし、この有毛細胞は細胞分裂を行わないため、一度壊れてしまうと、再生することがありません。

「聴覚は一度低下してしまうと、元に戻すことはできない」のはこのためです。

また、大量の音を聞き続けると早く聞こえが悪くなってきてしまうのです。

若い人がヘッドフォンやイヤフォンをして音楽を聴いているのをよく見かけますが、聴覚のことも考えて欲しいとよく思います。

 

耳の老化予防によく使われる漢方

滋腎通耳湯

スマホは便利ですが、体のことを考えて、適切な使い方をすることが大切ですね

関連記事

この記事の執筆者

新海薬局

薬剤師 丹沢 仁美
Hitomi Tanzawa

ページトップへ戻る