お悩み別漢方

新生活に潜む体調異変を見逃すな!

  • 女性の悩み

新入生の皆さんは、厳しい受験を乗り越え、新生活をエンジョイしていることと思います。

しかし、生活が変わると身体に何らかの変化や不調が起こることがあります。

 

昨年のGW明けに、大学1年生の娘さんを持つ母親が来局しました。

ご自分の体調はさておき、娘さんのお話ばかりでした。

一人暮らしで、自炊やサークル活動を頑張っている様子を話してくれました。

娘さんはバイトも考えているようですが、最近ニキビが目立つようになったので

「慣れない生活で疲れているから、ニキビがもう少し落ち着いてから考えなさい」

と話したとのことです。

 

この時は、楽しそうな娘さんの様子が主で、ニキビについては深刻そうではありませんでした。

その後、娘さんご本人が皮膚科に行ったところ、Drから

「環境が変わったので、よくあることです」

と言われ、主にニキビの外用薬が処方されたとのことでした。

ご本人は特に気にしている様子もなかったのですが、母親が、娘に会うたびに、ニキビの数が増えていることを不安に思うようになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

娘さんが夏休みで帰省した際

「前期試験中に、何故か身体中に蕁麻疹が出た」

と話したそうです。

なぜ蕁麻疹が出たのか自分でもよくわからず、今後テストのたびに出るようでは困ると思い、来局されました。

母親が危惧していた通り、ニキビは顔全体に広がっていました。

来局時に蕁麻疹は出ていませんでしたが、出ていた時の写真を見せて頂きました。

何かのアレルギーだろうと思いました。

本人に話したところ、花粉のせいでは、とのことでしたが、少し違う感じでした。

 

アレルギー検査をした方が良いことをお話しながら、食事内容を徹底的に聞いてみました。

すると原因が分かりました。

親元にいるときは白米が主食でしたが、炊飯器を購入していないこともあり、主食がパンとスパゲッティでした。

主食がガラッと変わったことにより、胃腸の消化吸収力が落ち、腸内環境も変わったため、漢方でいう「脾気虚痰飲」の状態になったと判断しました。

そこで、「香砂六君子湯」を購入していただきました。

「香砂六君子湯」

・胃腸が弱い

・食欲がない

・疲れやすい

・消化不良

 

胃腸を丈夫にするために、漢方薬を服用しつつ、主食を白米に戻すよう指導しました。

腸内環境を良くすることで、アレルギー源に対する免疫力を高めるのが狙いです。

 

 

半年ほどたって再度来局された時、お顔のニキビは随分少なくなっていました。

蕁麻疹も出なくなったそうです。

さらに当初見られた浮腫みも取れ、痩せたようにみえました。

時々、無性に小麦粉製品を食べたくなり、少しだけ食べるけれど、特に問題ないとのことでした。

テニス界で有名なジョコビッチ選手は、小麦粉への過剰反応がある「セリアック病」と診断されました。

この病は欧米で多くみられ、遺伝的なものと言われています。

ジョコビッチ選手は、小麦に含まれるグルテンを取り除いたグルテンフリー食を始め、プレーが向上したそうです。

 

日本人は、元々主食がお米なので、小麦を消化する酵素が少なく、小麦ばかりを取っていると、体調不良になりやすいと思われます。

 

新生活に少し慣れてきた5月頃に感じる、何となく不調なこと、気になることは見逃さないでください。

ご本人が全く気にしていないことでも、久しぶりに会った家族だからこそ、身体の変化や体調不良に気が付くことができます。

些細な変調が未病を防ぐためのスタートになります。

是非ご相談ください。

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この記事の執筆者

新海薬局

薬剤師 丹沢 仁美
Hitomi Tanzawa

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