ホーム > その他の症状 > 動悸の「漢方養生法」 2015/11/11 前へ 次へ 「動悸」がおこると、すぐ「心臓が悪いのでは?」と心配しがちですが、心身のさまざまな不調が要因となっていることも多いです。 漢方で体質を整え、元から元気にしていきましょう。 あなたはどのタイプ? 「瘀血(オケツ)」タイプ …慢性的な「心(しん)」の不調 ● こんな症状ありますか? 長期にわたって「動悸」、「胸痛」などに悩んでいる 胸が苦しいことがよくある 顔色が黒ずんでいる 舌の色が暗い 舌に暗い斑点やしみがある 血管や心臓にトラブルを抱えていると、長期に「心」に負担をかけていることになり、 「血」を巡らせる力が低下していると考えられます。 「血流が悪い」 ⇒ 血行不良⇒瘀血(おけつ) 瘀血の状態が続くと、さらに「心」に負担がかかり、動悸もよくなりません。 バランスのとれた食事、適度の運動など心がけ、血流を改善していきましょう。 おすすめ食材 血流をスムーズにする食材がおすすめ 玉ねぎ、納豆、サフラン、紅花など 「痰湿(タンシツ)」タイプ …食事に注意 ● こんな症状ありますか? 肥満、高脂血症気味、胃がむかむかする、時々吐き気がする 痰が多い、舌の苔が厚い、口の中がネバネバする 脂っこいものを食べたり、冷たいものを食べたり飲んだり、食事の時間が不規則だったり、 暴飲暴食をしたり、といった食の不摂生を続けていると、胃腸の調子が悪くなってきます。 すると、体内に「湿(余分な水分や汚れ)」がたまりやすくなります。 ↓ 血液もドロドロに⇒血流が悪化 このタイプの人は、湿度が高い時や低気圧が近づく時などに症状が悪化しやすいです。 まずは食習慣を見直すことから始めましょう。 おすすめ食材 胃腸の働きを良くし、「湿」を取り除く食材がおすすめです。 大根、きゅうり、すいか、ヒマワリの種など 「ストレス」タイプ …更年期や定年後に多いタイプです ● こんな症状ありますか? 不安感やイライラを伴う動悸、 情緒が不安定になると胸が苦しくなる、 喉がつまった感じがする 憂うつ、怒りっぽい 「肝」は体に「気」を巡らせる役割を持っています。 でもストレスがかかると、「肝」の機能が低下します。 すると、気が滞り、結果血流にも影響を与え、「血」の流れも悪くなってしまいます。 更年期や退職後は環境や体の変化が大きく、特にストレスや不安を感じやすいため、 動悸に悩まされる人も増えてきます。 ストレスを上手に解消するよう心がけましょう。 おすすめ食材 香りの良いもので、気の流れをスムーズに 酢、菊花茶、ジャスミン茶、くちなしの実、ウコンなど 「冷え」タイプ …寒さや冷房に注意 ● こんな症状ありますか? 冷えると動悸が起きやすい、 手足が冷える、顔色が白っぽい、舌の苔が白い 血は冷えると流れにくくなります。 冬の寒さや、夏の冷房、冷たいものの摂り過ぎなどで体が冷えると、血流が悪くなってしまいます。 その結果、「心」の機能が低下して動悸が起こりやすくなってしまうのです。 まずは体を温めることが大切です。 寒いと感じたら、1枚多く重ね着したり、温かいものを飲むなどすぐ対応しましょう。 適度な運動をして、筋力をつけ、体を温める力をつけるのもおすすめです。 おすすめ食材 体を温める食材、飲物がおすすめです シナモン、生姜、らっきょう、紅茶 など 「気血不足」タイプ …疲労・倦怠感がある ● こんな症状ありますか? 動悸が慢性化、疲れると動悸が強くなる、 時々めまいがする、疲労感、倦怠感がある、 舌の色が淡い 「心」が元気に働いて血流をスムーズに保つためには、 「血」を押し流す「気」のエネルギーと充分な血が必要です。 そのため、病後や更年期、加齢などで体内の気・血が不足すると、 ⇒ 血流の悪化や心の機能の低下を招き、動機が起こりやすくなるのです。 疲れや倦怠感を感じやすいこのタイプはまずは体力をつけるよう心がけましょう。 毎日の食事をしっかり摂り、不足しがちな気血を十分に養いましょう。 おすすめ食材 「気」「血」を養う食材がおすすめ 黒砂糖、大豆製品、ぶどう、百合根、蓮の実、小麦、鶏のハツ、ナツメ、山芋、インゲン豆など 動機によく使われる漢方 体質によって使い分けますが、次のような漢方薬が良く使われます。 症状や体質は一人一人違いますので、漢方の専門家にご相談ください。 冠元顆粒、血府逐瘀丸、田七人参、温胆湯、勝湿顆粒、焦三仙 逍遥丸、加味逍遥散、半夏厚朴湯、シベリア人参、 婦宝当帰膠、参茸補血丸、 麦味参顆粒、天王補心丹など 参考文献「チャイナビュー No202」イスクラ産業株式会社 前へ 「動悸」がして不安… 白花蛇舌草 次へ - その他の症状