花粉症~その3
花粉症対策は、根本的な体質改善 と 症状を抑える養生 の2つが基本となります。
前回は、症状別の養生についてご紹介いたしました。
そこで、今回は「花粉に負けない体質づくり」を取り上げます。
花粉症の予防は、邪気(風邪や花粉)を寄せ付けない「抵抗力の強い身体づくり」が基本となります。
そのためには、身体の抵抗力となる「衛気(えき)」(悪いものを寄せ付けないバリアのようなもの)を十分に養うことが大切です。
五臓六腑という言葉を聞いたことがありますか?
中医学では、この五臓のうちの「肺」と「脾胃」は、呼吸したり、栄養を吸収したりすることを通じ、「気」(生命エネルギー)を生みだす大切な臓器だと考えます。
これらの内臓が弱っていると、身体のエネルギー(「気」)が不足 してきます。
エネルギーが不足すると、身体のバリアが弱くなり 、花粉症の症状も出やすくなってしまします。
エネルギーが不足していると、バリアが強く張れない、そのため、敵の侵入を許してしまう、そんなイメージでとらえてください。
≪こんな人は要注意≫
花粉症の症状が出たことがある
風邪をひきやすい
息切れする
疲れやすい
胃腸が弱い
汗をかきやすい
顔色が白い
舌の色が淡い
このように、普段から風邪をひきやすい、胃腸が弱い、虚弱体質で疲れやすい、といった不調を感じている人は、特に、肺や脾胃を健やかに保つよう養生していきましょう
食の養生
不足した「衛気」を補い、体力のつく食材を取るよう心がけましょう
お薦め食材
大豆製品(豆腐・湯葉など)、インゲン豆、白きくらげ、白ゴマ、グリーンピース、かれい、米、もち米、クコの実、なつめ など
良く使われる漢方薬
衛益顆粒、補中益気湯、麦味参顆粒 など
(体質改善、免疫力アップの助けになります)
※体質や症状によって用いる漢方薬は異なりますので、漢方薬の専門家にご相談の上服用ください。
日頃の生活も見直しましょう
ストレスをためない
睡眠を十分取る
バランスの取れた食生活を心がける
アルコールは控える など
花粉症予防の体質改善は、季節を問わず日頃から取り組むことが大切です。
今からでも実践してみましょう