漢方入門
中医学は中国で確立された医学なので、現代医学の考え方では理解しにくいかもしれません。
しかし、病気を治したり予防したりするために理論化された学問ですので、少しずつ段階をおって理解を深めてほしいと思います。
中医学は「黄帝内経(こうていだいけい)」という医学書が基礎となっています。
この「黄帝内経(こうていだいけい)」は、中国の伝説の帝王である黄帝と、岐伯・雷公など何人かの学者との問答形式となっていて、「昔のひとは百歳になっても衰えないと聞いたが、今のひとは50歳で衰えてしまうのは何故だろう?」という、黄帝の疑問からはじまる面白い本です。
著作者はいない、というより、複数人という話です。今から2000年以上も前から存在しているとのことです。
● 気・血・津液 ●
中医学では、健康の基本は、気(き)・血(けつ)・津液(しんえき)の調和だとしています。
気・血・津液の代謝が円滑に行われており、3つのバランスがとれていれば健康であり、気・血・津液のバランスが崩れると病気へとつながるという考え方をします。
では「気(き)」「血(けつ)」「津液(しんえき)」とは、一体なにでしょう?
● 気虚と血虚 ●
陰陽に基づき、気・血・津液が多すぎる場合と少なすぎる場合があります。
いずれもバランスを崩している状態なので、軽い程度の場合は症状が出て、重くなると病気になります。
まず多いのが、気と血の少なすぎるパターンです。
気虚(ききょ)は、気が虚している状態、つまり気が足りない状態のことで、血虚(けっきょ)は、血が虚している状態、つまり血が足りない状態のことで、いずれもからだに不調を起こす原因となります。
気が足りないことが原因で不調であるならば、気を補い、血が足りないことが原因で不調であるならば、血を補い、からだのバランスを整えますが、ひとによって、足りないものがひとつだけではない場合や、他の原因と重なっている場合があります。例えば、気虚&血虚が原因で不調な場合に、気だけを補ってもうまくいかない、ということです。
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上のチェック表で、それぞれ4つ以上当てはまる方は気虚もしくは血虚になっている可能性があります。これらはよく同時に表れやすいので、両方に当てはまるケースも少なくありません。
気虚血虚は、さまざまな病気の原因となります。是非一度ご相談ください。
● お血(おけつ) ●
次に多いのはお血(おけつ)です。
お血(おけつ)とは、血の流れが悪くなったり、滞った状態のことをいいます。
お血(おけつ)の三大原因として「ストレス」「偏食」「運動不足」が挙げられます。
下記はお血(おけつ)のチェック表です。項目により、点数が異なります。
当てはまるものにチェックをつけて、合計点数を計算してみましょう。
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合計点数、20~30点→軽度、31~49点→中、50以上→重度のお血(おけつ)の可能性があります。点数が高い方は、既にからだの不調に気づいていると思います。
早めの対策が大切です。不安な方は、いつでもご相談ください。
● 腎虚(じんきょ)について ●
最後に、成長・発育・老化をキーワードとする腎虚の説明をします。
中医学で腎とは、たんに内臓のひとつを指すのではなく、泌尿器系、ホルモン系、カルシウム代謝、自律神経系、免疫などを含んでいます。つまり、人間のからだを支え、内臓の働きをコントロールする重要な役目を担っているのです。
腎虚とは・・・腎の力が不足し、働きが衰えた状態のことをいいます。
腎虚によって、表れる症状としては、腰痛・倦怠感・頻尿・尿失禁・足腰の無力感・耳鳴り・精力減退・記憶力低下・健忘・自然治癒力・免疫力の低下、などが挙げられます。
腎は一定の年齢を境に弱まっていくのが自然(老化)ですが、人はいつまでも美しく健康で長生きでありたいと願っているのではないでしょうか。
腎を充実させて、若さ、美しさを保つことは、決して贅沢な願いではありません。是非一度ご相談下さい。
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