早発閉経の意味するもの
不妊のご相談が、高齢になればなるほど難しくなるのは、赤ちゃんのもとのひとつ、卵の数が限られてくるからというのもあります。
赤ちゃんのもと、卵母細胞(減数分裂して、いずれ卵子になります)が含まれる卵胞(らんほう)は、お母さんのおなかにいる時から存在し、女性の胎児の卵巣にある卵胞はおよそ700万個、出生後にはその数が200万個にも減少します。そして12歳~14歳くらい、つまり生理が始まる頃には卵胞は30万個にまで減少してしまいます。
50歳くらいになると、およそ1000個となり、卵胞が尽きれば閉経となります。
加齢とともに、体の機能が低下することは自然の理です。
しかし、昨今問題なのは、その老化の訪れが早すぎることにあります。
早発閉経とは?
本来、50歳くらいに訪れる予定の閉経が、20歳~30歳代で訪れてしまう早期閉経(早発閉経)は、医学的には『43歳未満で卵巣内に卵胞が残っていないと確認される』あるいは『下垂体からのホルモンFSH値、LH値を測定し、極めて多量に放出されている』と、早期閉経(早発閉経)と診断されます。
現代医学では、女性ホルモン補充療法などで対応します。閉経すると、妊娠は望めなくなります。そして別の問題がでてきます。
閉経の前後10年間にわたる更年期(メノポーズ:Menopause)です。
また、早期閉経(早発閉経)は、骨粗しょう症・白髪・脱毛・シワなどの老化症状が早めにくることを意味します。
どうして50歳より早く閉経してしまうのか、を考えてみましょう。
早すぎる閉経を迎えてしまう原因には以下のようなものが挙げられます。
先天的なもの
生まれつき腎精が少ない状態、腎虚の状態である方も稀にいます。後天の精(飲食物や漢方薬)で人より多く補う必要があります。
睡眠不足、夜更かし
0歳~21歳までは心身ともに未成熟の状態です。メラトニン(成長段階の子供の「性成熟を抑制する作用」も持っています、つまり思春期の訪れを遅くする働きです)、コルチゾール、副腎皮質刺激ホルモン、成長ホルモン等は睡眠中に多く分泌される為、充分な睡眠を得ていないと心身ともに安定せず未発達でバランスの崩れたまま大人になってしまいます。
睡眠は成長・修復・疲労回復に欠かせないものです。園児は10時間、小中学生は9時間、高校生でも8時間の睡眠が必要といわれています。
ダイエット、栄養不足、加工食品の食べ過ぎ
0歳~21歳までの食事は、心身を作る大切なもの。ダイエットや好き嫌いでバランスの崩れた食生活は決して美しい体を作りません。飲食物によるエネルギー補給が出来ないために必要以上の生命エネルギーを使ってしまい、体はやせるかも知れませんが、ツケはあとに回ってきます。
過度の運動、過度の性生活
スポーツの分野で一番になるためには、練習量も人より多くなってしまうかも知れません。しかしアスリートの経験豊かなコーチたちは認識しているとおり、過度の練習は逆に体の故障を招きます。自己判断で行わず、信頼できるコーチの指導のもとで行うと良いでしょう。また、性のスタートも早くなっている現代では、欲望のままに行動するのではなく、節度を忘れないようにするべきです。性生活は体力よりむしろ気を大量に消耗します。気の消耗は早すぎる老化を招くということを忘れないようにしましょう。
こんな症状がある方は?
冷え症
貧血、立ちくらみ
頭痛、生理痛
生理不順
子宮内膜がうすい
生理の状態が悪い
疲れやすい、息切れ、めまい
やる気がない
情緒不安定
むくみやすい
しみ、くすみがある
便秘病気とはいえない、ちょっとした症状のうちにケアすることが肝要です。
中医学(漢方)の役割
早すぎる老化を予防する
自然の理のとおり、正常な時期に正常な変化が訪れるよう、心身のバランスを整えることが、早期閉経(早発閉経)などの予防につながります。
老化を緩やかにする
実際に50歳になって、閉経が訪れたあとも、老化のスピードを緩やかにするためには早め早めの対応が大切。「頭痛」「生理痛」「貧血」・・・ちょっとした症状を無視せず、きちんと治しておくことが、老化を穏やかにする秘訣です。
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